さあ、子どもたちを真ん中に(岩倉政城/著)

遊びを重視する「自由保育」か、大人が主導する「設定保育」かの狭間で、子どもと接する大人は揺れ動いています。自由保育に対する周囲からの批判的意見を耳にすることもあります。しかしもう、その形態にとらわれる必要はないと著者は言います。子どもには、子ども同士がふれあう集団の中からわき出してくる、自ら育とうとする力があります。本書では、その子どもたち自身の力を保育者がつなぎ広げることで見えてくる、新しい保育観を提案します。子どもたちのうちから湧き出る力を生かす保育の普及をめざす著者の思いがこもった1冊です。


目次
はじめに 「自由保育」と「設定保育」のはざまで
I 園庭と子どもの表情にみえるもの
II 大人の顔色をうかがう子どもたち
III 群れ遊ぶすがた
IV 保育者の役割
V 「未熟な」園児は指導対象なのか
VI 一人遊びで得られない集団の可能性
VII 「指導と倫理」教育の果てに
VIII いわゆる自由保育が定着できない背景
IX さあ挑戦 子どもたち中心の保育
X くめども尽きない遊びの素材―自然
XI 子どもたち中心の保育の展開
XII 子どもの思い、子ども集団の思いを読める観察眼を仲間と養う
あとがき


A5判 112頁
  • 1,430円(税130円)